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ひとりの夜の、ジェノベーゼパスタ

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ひとりで食べる夕ご飯

私はパスタを作ることが多いです。

 

今夜はえびのジェノベーゼパスタ。

 

見た目はあんまり美味しそうじゃないけれど、

とっても美味しくできました。

ジェノベーゼパスタって見た目が地味よね。

 

 

ひとりでパスタを食べながら

もう何百回、何千回とひとりの夕ご飯を食べてきたのに

なぜだか、急にこの先もずっとひとりの夕ご飯を食べるのかなあ

なんて思えてきて。

ちょっとだけ、それは寂しいなと思いました。

 

 

パスタを食べる時、思い出すのはいつもカナダのホストファミリーです。

 

ホストマザーは「料理はあまり得意じゃない」と言って、夕食はほとんど毎日パスタでした。

でも、私にとってはすっごく美味しかったし、手作りのクッキーやマフィンもよく作ってくれました。

 

どうして料理が得意じゃないと言うのかな、とその時は思ったけれど、今ならなんとなくわかります。

 

 

きっと、得意のハードルが高かったの。

 

すっごく上手な人と比べてたから、これくらいで得意なんて言えない。

そんな感じだったんじゃないかな。

 

 

私も、料理も編み物も大好きだけど、絶対に得意だなんて言えない。

 

 

ホストファミリーと過ごした、にぎやかな夕食の時間を思い出しながら、私は私が選ばなかった、選べなかった、毎日誰かと一緒に夕食を食べる人生について考えていました。

 

ふと、思い出したのは原田マハさんの、「あなたは、誰かの大切な人」という小説です。


その中に愛する人と出会ったけれど、その人とはほんの短い時間しか一緒に生きることができなかった女性の話があります。

でも、たとえ短い時間だったとしてもその人と出会うために生まれてきたんだと思える、そんな人に出会えたことは幸せだなと思いました。

 

 

きっと、この先もひとりでご飯を食べるのが辛い日があると思うんです。

そんな日は、思い出すだけで幸せな気持ちになれる誰かのことを考えることにしよう。

 

出会えたことに心から感謝できる。

たとえ短い時間だったとしても、一緒に過ごした幸せな思い出があれば

私もそれだけで生きていける、ような気がします。

 

 

あなたにもきっと、そんな人がいますように。

 

 

 

 

今夜のジェノベーゼパスタソース


 

 

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