このブログは編み物でできるプラスチックフリーをテーマに始めました。
プラスチックでできた食器洗いのかけらが排水溝から海へ流れ出ていると知って、
カナダのおばあちゃんが教えてくれたコットンの食器洗いを紹介したいと思ったのがきっかけでした。
おばあちゃんに出会う前から編み物には興味があったのですが、何度も挫折しました。
私は編み図という記号が苦手だったのです。
編み物に限らずですが、記号を覚えたり、図を理解したり、ということがめっぽうダメ
だけどおばあちゃんは編み図を使わずに、手元を見せながらこうやって編むんだよと教えてくれました。
おばあちゃんのおかげで編み物が楽しいと思えて、大好きになりました。
実は、編み物は基本的な編み方さえ覚えれば、本当にたくさんのものが編めるようになるんです。
カナダのホストファミリーのお家は、手作りのもので溢れていました。
最初はせっかく編んだものを食器洗いにするなんてもったいないという気持ちもあったのですが…
心を込めた作ったものを、日常的に使っていると、心がとても穏やかになったのです。
おばあちゃんが教えてくれたのは単なる編み物ではなくて、手作りのある暮らしの豊かさだったと今では思います。
私は編み物作家でも編み物講師でもありません。
あくまで「日用品を作る人」でありたいのです。
うまく言えませんが、
私がやりたい事は「手作りした日用品を使うありふれた日常」を広めることのような気がしています。
いつの日か『海と糸をきっかけに食器洗いを編んで使っています』そう言ってくださる方にであえたら、飛び跳ねるくらいに嬉しいだろうなあと思うのです。
そこで今日は、「生まれて初めてかぎ針を持ちました」という人に向けて、かぎ針編みの基本である鎖編み・細編み・長編みの編み方をお伝えしたいと思います。
地球にやさしい編み物のある暮らし、ぜひ一緒に始めてみませんか?
かぎ針の持ち方
まずはじめにかぎ針の持ち方のこと。
かぎ針の持ち方は2種類ありますので、持ちやすい方で編んでくださいね。
私の場合はナイフのような持ち方で編んでいます。
お箸のような持ち方
ナイフのような持ち方
鎖編みの編み方
鎖編みはこの後紹介する細編み・長編みの土台ともなる編み方です。
かぎ針編みの基本の「き」とも言えるでしょうか。
まずは糸端を少し残して輪っかを作り、糸玉側の糸を輪っかに通して引き締めます。
こんな感じに輪っかができます。
そこにかぎ針を通して、さらに引き締めます。
さあ、ここから鎖編みを編んでいきますよ。
糸の持ち方は下記の通り。
糸端側は親指と中指でつまみ、糸玉側は人差し指にひっかけます。
かぎ針に糸玉側の糸をひっかけて、輪っかに引き抜きます。
鎖編みが1目編めました。
もう一度かぎ針に糸をひっかけて、輪っかに引き抜きます。
鎖編みが2目編めました。
これを続けて10回やると、鎖編みが10目編めます。
細編みの編み方
鎖編み10目に続けて、細編みを編んでみましょう。
まずは、先ほどの10目に続けて、11個目の鎖編みを編みます。
これを『立ち上がりの1目』と呼びます。
次に鎖編みの10番目にかぎ針をさします。下記赤矢印のところです。
上から見るとこんな感じ
かぎ針に糸をひっかけて引き抜きます。
続けてかぎ針に糸をひっかけたら、今度は2つの輪っかから引き抜きます。
これで細編みが1目編めました。
同じようにして細編み2目、3目と編んでいきます。赤矢印のところにかぎ針をさします。
細編みで1段編み終わりました。
土台になる鎖編み10目、立ち上がりの鎖編み1目、そして細編みが10目と構成されます。
立ち上がりの1目は編み目にカウントされていないことがわかりますね。
2段目を編む時は「立ち上がりの鎖編み」を1目編み、編地を裏返します。
(編み地を裏返してから「立ち上がりの鎖編み」を編んでも大丈夫です。)
2段目の1つ目の細編みは、立ち上がりの鎖編みと同じ場所に編みます。下記赤矢印のところにかぎ針をさして細編みを編みます。
同じようにして細編みを編んでいきます。2段目が編み終わりました。
長編みの編み方
ここからは長編みの編み方です。鎖編み10目に続けて編んでいきます。
長編みは細編みの3倍の高さがあります。そのため、立ち上がりも鎖編みを3目編みます。
まずはじめにかぎ針に糸をひっかけ、立ち上がりを含めて5番目の鎖編みにかぎ針をさします。下記の赤矢印のところです。
かぎ針に糸をひっかけて、引き抜きます。
細編みよりも長めに糸を引き出します。
もう一度針に糸をひっかけ、2つの輪っかを引き抜きます。
もう一度かぎ針に糸をひっかけて2つの輪っかに引き抜きます。
長編みが1目編めました。
これを繰り返して9回編みます。
土台となる鎖編み10目に立ち上がりの3目、長編みは9目で構成されます。
細編みの時とは違い、立ち上がりの鎖3目も編み目として数えるのですね。
2段目を編みます。同じように立ち上がりの鎖編みを3目編み、
編地を裏返します。下記赤矢印のところに針をさし、長編みを編んでいきます。
(編み地を裏返してから立ち上がりの3目を編んでもどちらでも大丈夫です。)
一番最後の長編みは、前の段の立ち上がりの鎖編み3番目に針をさします。
ここ間違いやすいので要注意です。
長編み2段目が編めました。
まとめ
かぎ針編みの基本、鎖編み・細編み・長編みを今日はじめてかぎ針を持つ人に説明するつもりでこの記事を書きました。
編み物は結局は基本の編み方を組み合わせていけばよいので、この3つの編み方だけでもさまざまなものが作れるようになりますよ。
海と糸ではかぎ針編みの基本の編み方だけで編めるものをたくさん紹介していますので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。