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Tシャツ起業家、秋元里奈さんに学ぶ「食べチョク」の想い

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私の実家は農家です。
今年も父から新米が届きました。

こんにちは。海と糸です。

先日こちらの記事で紹介した、野菜の宅配サービス

土と海はつながっているから、地球にやさしい農家さんを応援しませんか 心から尊敬する木村秋則さんはこうおっしゃいます。 土が汚れると海が汚れる 木村秋則語録36選より 日本の農薬使用量...

 

実は最近、食べチョクコンシェルジュに申し込みをしまして、野菜が届くのを楽しみに待っているところなんです。

 

それで、

食べチョクってどんな会社なんだろう?

 

そんな風に思っていたところ、書店で「食べチョク」の代表である秋元里奈さんの著書を見つけたので読んでみることにしました。

 

表紙には「Tシャツ起業家」「農家の娘」「やりたいことがない」など、気になるワードが並んでいましたが、

この本を読むと、食べチョクの想いがよくわかります。

食べチョクとは

食べチョクは2017年8月にスタートした、

生産者と消費者をつなぐ、オンラインの直売所です。

2020年12月時点で3300軒以上の生産者が登録しています。
(2021年11月14日時点で、生産者さんの数は4484件に増えていました。)

日本全国でこだわりの野菜や肉、魚などを生産している生産者さんから、インターネット上で直接購入することができます。
>>食べチョク

どんな生産者でも登録できるのではなく、審査があります。

”農作物を作る農家さんの場合だと、農薬や化学肥料を使用している場合は、散布のタイミングやどんな薬品を使っているかを開示できるかどうかがポイントです。畜産農家さんならば、家畜がノンストレスで飼育されているかどうか、漁師さんなら自然に配慮した漁法をされているかなどを審査させていただいています。(P84-85)”

つまり、食べチョクとは、

こだわりを持つ「生産者」と、それを求める「消費者」が出会える場所

と言えますね。

食べチョクの創設者、秋元里奈さんとは

食べチョクを運営する「ビビットガーデン」の代表が本の著者である、秋元里奈さんです。

 

神奈川県相模原市の出身で、実家は農家。

にもかかわらず、子供の頃は野菜が苦手。

幼少期に採れたての野菜のおいしさを知り過ぎていたため、給食の野菜がおいしくないと思ってしまったのだとか。

 

秋元さんのお母様は常に、

「農家は継がなくていい」とおっしゃっていたそうです。

そんなお母様の言葉通り、

秋元さんは慶應義塾大学の理工学部へ進み、卒業後はDeNAに入社します。

 

DeNAで3年程働いた頃、その仕事が「本当にやりたいことなのか」悩むように…

ちょうどその頃、何年かぶりに訪れた実家の畑が荒れ果てていたことに大きなショックを受けます。

それがきっかけで、全国の農家を訪ね歩くことになります。

 

次第に、

農業をよくしていきたい
どうしても農業に貢献したい

と思うようになったそうです。

”荒れ果てた畑を見て大きなショックを受けたわたしのような子を、人を、もう増やしたくないと思ったから。儲からないことに絶望し、子供には農業を継がせたくないと葛藤する人たちをひとりでも減らしたかったから。(P51)”

そしてDeNAを退職し、起業。

ビビットガーデンという会社名には色鮮やかな農地をもう一度取り戻したいという思いが込められているそうです。

とても素敵な名前ですよね。

 

最初のうちは農家さんと信頼関係を築くのに苦労しながらも、「農家出身で農業のことをもっと知りたい」という想いを伝えます。

 

そんな中、ある梨農家のおじいさんとの出会いが…

そのおじいさんは化学肥料などを一切使わずに、徹底的にこだわって美味しい梨を作っているにもかかわらず、

販路がないから、儲からない。息子には継がせたくない

とおっしゃったそうです。

秋元さんはおじいさんの話を聞いて、農家さんがこだわりを持って作ったものを、求める消費者にダイレクトに届けられる仕組みを作ろうと「食べチョク」の構想が固まりました。

 

秋元さんはおっしゃいます。

”サービスがいかにうまくいくか、ではなく、なぜわたしがこの事業をやりたいのか、というのが一番大事だったように思います。(P66)”

秋元さんの想いが通じ、登録する農家さんも増えていきました。

 

しかし、

食べチョクが始まっても、今度はなかなか「売れない」という状況に、

そこで、食べチョクを知ってもらうために始めた事が、食べチョクのロゴの入ったTシャツを365日毎日着ること。

本のタイトルに「Tシャツ起業家」とあるのは、この事だったのですね。

365日毎日、食べチョクTシャツを着ることで本気度が伝わったと仰います。

 

そんな秋元さん、

2020年緊急事態宣言の時には、全国の生産者を支援するため「生産者支援プログラム」を立ち上げたり、

送料の一部を負担して、ひとりでも多くの人に買ってもらえる仕組みを作りました。

本の中ではそんな苦難の状況下で、秋元さんに、食べチョクに救われたという生産者さんのインタビューも載っています。

 

2020年10月には産直ECサイトの

  1. お客様認知度
  2. お客様利用率
  3. お客様利用意向
  4. Webアクセス数
  5. SNSフォロワー数
  6. 生産者認知度

上記6つの項目でNo.1を獲得しました。

 

秋元さんは食べチョクの特徴を、少し「お節介」なところだとおっしゃいます。

例えば、

購入者からクレームが入った場合は、食べチョクのお客様サポート担当が間に入って仲介します。商品の提案をしたりすることもあるそうです。

”わたしたちがすべきことは、生産者さんたちがより生産に集中できる環境を整えてあげること。(P92)”

何か問題が起きたとき、お客様サポート担当が仲介してくれることや、

普通なら出会えないこだわりの名品を紹介してくれることは、私たち消費者にとってもメリットがあります。

秋元里奈さんの、どこまでも生産者に寄り添う、「生産者ファースト」の姿勢がとても印象的でした。

感想

今回、秋元さんの著書を読んで、食べチョクがどんな想いで始まったのか、何を大切にしているのかを知り感動しました。

私の個人的な考えですが、日本は「消費者ファースト」に偏り過ぎていると感じる事があります。

 

例えば、

いかに見た目が良くて、いかに便利で、いかに安く商品を提供するかが重視されてきた結果、

農薬を使う量が増え、プラスチックパッケージが増え、生産者さんに利益が残らないという状況が生まれているように思います。

 

こだわりを持って、人に優しく、地球に優しく生産している農家さん、漁師さんを守る事が

ゆくゆくは消費者である私たちの利益になり、地球の環境を守ることにもつながるのではないでしょうか。

 

私の実家も農家です。

 

子供の頃は父が育てたお米と、祖母が畑てた野菜が毎日の食卓にのぼりました。

パンが好きだった私に、父は「お米を食べなさい」といつも言っていました。

20代の頃はその反動でパンやパスタばかり食べていたのですが・・・

 

今私は改めて父の育てたお米と、祖母の野菜のありがたみが分かるようになりました。

子供の頃遊んだ、実家の田畑にはもう何年も訪れていません。

祖母は90歳を過ぎ、野菜作りを引退。

父が米作りをやめたら、実家の田んぼはどうなるのだろうと初めて考えました。

 

私は一人の消費者として、食べチョクに登録し、農家さんから届く野菜を楽しみにしています。

もしかしたら、

何年も先の未来に実家の田畑で野菜を育て、生産者になる日が来るかもしれません。

今はもちろんそんな予定は全くないですが、

食べチョクのような会社があるのなら、「農家になる」そんな未来があってもいいかもしれないと思いました。

 

食べチョクの想いに共感される方はこちらから>>食べチョク

わが家は、食べチョクの野菜定期便『食べチョクコンシェルジュ』で届く週末野菜を楽しみにしています。

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本文中の引用は全て下記の本より