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手紙って、やっぱりいいよね。中島敦の手紙展に行きました。

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先週のこと、

よく行く本屋さんで、あるチラシを見つけました。

 

中島敦の手紙展 おとうちゃんからの贈り物

 

神奈川近代文学館での展示です。

 

作家の中島敦さんが、勤務先のパラオから家族に宛てた手紙の数々とのこと

手紙大好きな私、瞬間的に

「行ってみたい!」と思いました。

 

ですが、

毎日この暑さです。。

 

出かけるのしんどいなああ。

電車に乗るの嫌だなあ。。。

 

 

結局、放置です。。。

よくあること。。。

 

 

それが、先日お風呂に入っている時に、

ふとこのチラシのことを思い出し…

 

明日行こうかなあ?

でも、結構遠いなあ、電車に乗るの嫌だなあ。

しかも、雨降るみたいだし。

 

これって、行かない方がいいってことかな?

 

行きたいって思った気持ちを大事にした方がいい?

それとも、

電車に乗りたくないって気持ちを大事にした方がいいのかな?

 

どっちを大事にするのがいいの?

 

 

そんなことを一人、ぐるぐる考えていました。

 

 

そしたらね、頭の斜め上あたりから、

 

「つべこべ言ってないで、行け!」

 

って言われたんですよね。

やばいですね。

 

誰ですか?って感じですよね。

思わず笑ってしまいました。

 

私、ただいま、見えない世界をとことん大事にする1週間の最中でした。

 

「はい。すいません。」

 

って声に出して謝って、翌日行ってきました。(笑)

 

 

 

神奈川近代文学館は、みなとみらい線の元町・中華街駅から徒歩10分ほどのところにあります。

駅の6番出口を出ると、アメリカ山公園という小さな公園になっているのですけど、

とっても素敵な場所でした。

手入れの行き届いた花々が咲いていて、とってもかわいい公園。

興味深かったのは、大きな鳥の巣みたいなこれ。

『バイオネスト』と言って、選定した枝葉や草を使って作る、自然の景観に馴染む堆肥置き場なのだそうです。

 

 

そこからしばらく歩くと「港の見える丘公園」があります。

 

この公園も、さいっこうに素敵な場所でした。

こんなに毎日暑いのに、色とりどりの花が咲いていて、

たくさん写真を撮りました。

丁寧に大切に、お世話をする方々がいらっしゃるのだと思います。

ありがたいことです。

 

 

 

その公園の先に神奈川近代文学館があります。

 

料金は一般500円なので、こぢんまりした展示かなあと思っていたんですけど

たくさんの手紙が展示されていました。

 

お手紙の多くは、中島敦さんが当時8歳と1歳の子供たちに宛てて書いたお手紙です。

なので、ほとんどが「ひらがな」のやさしい言葉で書かれています。

 

お手紙の内容は、食べ物のこととか天気のこととか、パラオで出会った人や生き物のことなど。

どれも子供を想うお父さんの愛情が溢れた文章です。

 

 

 

また、長男の桓(たけし)が父親あてに書いた手紙も展示されています。

当時8歳とのことですから、おとうさんに向けて一生懸命書いたであろう手紙。

 

学校での出来事や、お小遣いをもらった話、似顔絵が描かれているものもあって、

思わずふふふっと笑ってしまいました。

 

 

1枚1枚じーっと読んでいた私。

同じように、1枚1枚じっくり読まれる方が何人かいらっしゃいました。

 

時々、ふふふっと笑い声が聞こえたりして、

あの場所にいた皆さん、きっとお手紙が大好きなのでしょうね。

 

 

中島敦さんが奥様のタカさん宛に書いた手紙も展示されています。

子供達に宛てた手紙とは違って、

離れて暮らす寂しさや体調への不安など、小さな文字でびっしりと綴られているんです。

 

 

そこを年配のご夫婦がご覧になっていて

奥様が、

「今はラインとかで簡単に連絡が取れるど、

この時代はこうやって何日もかけて手紙のやりとりをしてたのよね。

ロマンチックね。」

とおっしゃって、旦那様はそうだねと優しく頷いていて。

 

 

もう、なんて素敵な空間なの!と思いました。

 

 

中島敦さんと、そのご家族の愛が満ちている場所。

 

手書きの文字って、やっぱりそれだけ想いが宿るんだなと、思います。

手紙から愛のエネルギーがヴあああと放たれている感じ。

 

 

本当に幸せな気持ち、あたたかな気持ちになりました。

 

 

1時間位で見れるかなと思ったのですが、

1枚1枚じっくり読んでいたらあっという間に2時間くらい経っていて、

お腹がペコペコに。

 

 

近くのカフェで、ナポリタンを食べたら

店員さんがまたしても、優しくて、幸せな気持ちになりました。

 

 

ところで、

中島敦さんって、ご存知でした?

 

恥ずかしながら、私は全く知りませんでした。

 

恥ずかしながら、もう一つ告白すると、

私、長い文章とか、難しい文章が苦手でして。

 

誰もが知っているような有名な作品でさえ読んだことがないんです。。。

 

でも、今回の展示を見て、中島敦さんの作品を読んでみたくなりました。

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