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地球にやさしい糸を集めました。

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海と糸です。

このブログは地球にやさしい暮らしと編み物をテーマに、初心者さん向けの編み物レシピを紹介しています。

umi to itoについてumi to ito(海と糸)は地球にやさしい暮らし方と編み物のブログです。 2020年7月、レジ袋の有料化が始まりました。 ...

 

さて、今日は「地球にやさしい糸」について考えてみたいと思いこの記事を書いています。

みなさんは地球にやさしい糸ってどんな糸だと思いますか?

 

私自身は、海のマイクロプラスチック汚染について知ってから、できるだけ環境に配慮された、天然素材の糸を選ぶようにしています。

一時期は、絶対にオーガニックコットンの糸だけを使おう、と心に決めていたこともあるのですが、そうすると編めるものが限られてしまって、大好きな編み物を楽しめなくなってしまったんですね。

そんな経験から、今はあまり完璧を目指しすぎず、できるだけ地球にやさしい糸を選ぼうという気持ちでいます。

地球にやさしいの「ものさし」

それから、何をもって「地球にやさしい」とするのか、その「ものさし」は人それぞれだと思うんです。

例えば、すごーく環境に配慮して作られた糸だったとしても、それが外国製のもので海外から日本に輸入しているのだとしたら、その輸送にかかる環境負担が大きいということになるかもしれません。

 

でも、原料の綿から全て日本で生産された糸なんてあるのかわからないし、あったとしてもすごく高価なものだったら、なかなか手に入らないことも考えられます。

 

だから私は、何か一つでも環境に配慮しているというポイントがあるのなら、それは「地球にやさしい糸」だと思っています。

 

完璧じゃなくたっていい、ほんの少しでも環境への負担を軽くするとか、捨てられるはずの素材を使っているとか、そんな想いで作られた糸を探すのが楽しい時間です。

というわけで、この記事では私が見つけた「地球にやさしい糸」をまとめて紹介したいと思います。

ハマナカ ポーム オーガニックコットン糸

ハマナカのポームシリーズは私が普段一番よく使っている糸です。


ポーム(Paume)はフランス語で「手のひら」の意味があります。

温もりと安らぎを与える手のひらのイメージからきているそうです。

 

商品パッケージには下記のような説明書きがありました。

オーガニックコットンとは…

3年間農薬や化学肥料を使用していない農地で、無農薬有機栽培された綿のこと。

収穫時に不必要な葉は、普通枯葉剤で強制的に落としますが、オーガニックコットンの場合は自然に落ちるのを待って収穫します。収穫後もできる限り化学的な処理をせず製品化していますので安心してご使用いただける天然素材です。

 

彩土染め(ハニ染め)という、世界各地の鉱物を染料にして染められた糸もよく使います。


果物の実から作られた天然染料で染められたフルーツ染の糸も、やさしい色合いが素敵です。

スキー毛糸 フードテキスタイル

廃棄予定の食材から作られた染料を使用しているオーガニックコットン糸です。


下記、商品説明より引用します。

廃棄予定の野菜や果物などの食材から作られた染料で染色しています。ファッション業界から廃棄食材を再活性するプロジェクト【FOOD TEXTILE】スキー毛糸株式会社 元廣では手編み糸を展開いたします。※FOOD TEXTILEは豊島株式会社の商標登録です。(引用元:商品説明より)

FOOD TEXTILEは豊島株式会社さまのプロジェクトです。

食品関連企業、農家・農園から廃棄予定の食材を回収し、染料を抽出、糸や生地などに製品化されています。

詳しくはホームページ(https://foodtextile.jp)でご覧ください。

環境への配慮だけではない、このプロジェクトの想いがとても素敵だったので、下記に引用して紹介します。

私たちが目指すのは、時代の流行りを追いかけるような一過性のものではありません。食材からの染色は手間も時間もコストもかかるため、時代に逆行しているとも言われます。それでも、作り手と使い手の想いが通じ合うことで生まれる特別な価値を、永続的に注ぎ込んでいきたい。 そんな私たちの「“纏う”を丁寧に大切に」の想いこそが、このプロジェクトの原点なのです。(引用元:https://foodtextile.jp/message.html)

 

Babytoly (ベビートリィ)

トルコのブランドBabytolyのオーガニックコットン糸です


オーガニックコットン糸といえば、淡いやさしい色合いの糸が多いですが、Babytolyの糸は鮮やかでカラフルな色の多さが魅力です。

Babytolyはトルコのブランドです。

彼らは、より健康的で環境に優しい生活を赤ちゃんに提供すると同時に、トルコの東部アナトリアでの「フェアトレード」を通じて、アナトリアの職人に雇用を創出しています。

GOTS認証を取得したオーガニックコットンを使った華やかな色合いの糸や、地元の素材と伝統的な手編みパターンの素朴で味のあるデザインのベビー用品です。

合成化学農薬、除草剤、肥料が使用されていない100%自然農法を適用した農場で生産されたオーガニックコットンにこだわり、赤ちゃんの健康にも安心な製品を提供しています。(引用元:楽天販売ページより)

 

ハマナカ カポックコットン

SDGs素材として関心が高まっているカポックとコットンを組み合わせた糸です。

綿80%とカポックの食物繊維が20%使われてます。


カポックとは東南アジアなどに自生する樹木で、その実から取れる繊維とコットンを組み合わせた糸ということですね。

カポックはアオイ科の高木・カポックの実からとれる繊維。繊維にはストロー状の大きな空洞があるため軽く、空気を多く含むため、夏は涼しく冬は暖かいのが特徴です。 自然生態系で自生する樹木で、少ない水と肥料で生育でき、収穫に木を伐採する必要がないため、サステナブル素材として注目されています。

(引用元:ハマナカhttp://hamanaka.jp/hamanaka/3398)

カポックは自生する樹木なので、水や肥料が少なくても育つという点も環境にやさしいですよね。

また、実を収穫しても樹木は残るので、二酸化炭素を吸収し続けてくれるメリットがあります。

 

ハマナカ エコジュート

ジュートというのは、黄麻(コウマ)という植物を原料に作られた糸のこと。

「麻ひも」と言った方が馴染みがあるかもしれませんね。


ジュートには下記のような環境にやさしい特徴があります。

  1. 黄麻(ジュート)はインドやバングラディッシュ等で栽培される、背丈2~3mもある植物です。収穫し繊維に加工する過程では大量の水が使われますが、その水を含んだ廃棄物は環境を汚染することなく土壌に還ります。
  2. 成長過程で光合成が盛んに行われる植物です。普通の植物の5~6倍の二酸化炭素(CO2)吸収力があり、地球温暖化を抑制する効果が期待されています
  3. 天然素材なので焼却処分をしても有害物質を出しません。土中に埋めるとバクテリアによって完全に分解され、土に還るのでとても地球に優しい繊維です。

 

コットンラフィア

コットンラフィアとは、コットンリンターという再生繊維を100%使用した糸です。

「コットンラフィア」とはコットン由来天然素材100%のラフィア風手芸糸です。綿花採取で出る廃材コットンリンターを使用しています。アップサイクルな手芸糸です。(引用元:楽天販売ページ)

 

「コットンリンター」というのは、綿花の種子の周りについている産毛のような短い繊維のことで通常は廃棄されることが多いそうです。

コットンラフィアは、その廃材となるコットンリンターを100%使用しているというのが地球にやさしいポイントです。

 

オーガニックウール かるがも

オーガニックウールを100%使用した糸です。


オーガニックウールとは、

通常の放牧手法では寄生虫駆除薬を羊に投与したり、薬液中に羊を通過させたりするため羊毛中に薬液が残留したり、羊が放出したりします。洗毛時、その化学物質が環境中に排出されますが、影響は非常に小さいとはいえ、配慮が必要です。

オーガニックウールはこのような化学物質を使用せず、羊本来の抵抗力で寄生虫や病気をコントロールするため、そのような羊から取れる原毛は健康で自然な羊毛といえます。(楽天商品ページより引用)

ほとんどの毛糸は、どんな羊からどんな風に毛糸になっていくのか、その過程を知ることがなかなか難しいと感じています。

この「かるがも」の毛糸のように、地球の環境だけでなく羊の健康にも配慮された糸がもっともっと増えるといいなあと思います。

 

ハマナカ ソノモノ

染料を使わず、原毛そのものの色合いを活かした糸です。

肌触りもとても優しくて、私の大好きな糸!

「ソノモノシリーズ」は、染料を一切使わず、原毛のもつ本来の色をブレンドすることで作られています。染色加工を施さないことで、環境にやさしいだけでなく素材へのダメージも少なく、本来の風合いがそのまま生かされています。(商品説明より引用)

染色加工をしないことで、染色による環境への負担が減らせる点で「地球にやさしい糸」というわけです。

 

Admiral tweed bunt(アドミラール ツィード ブント)

ドイツの毛糸ブランド「SCHOPPEL」のソックヤーンです。

生分解性ナイロンが使用されています。


靴下編みの糸は化学繊維が含まれているものが多く、生分解性ナイロンが使われている糸はとても珍しいと思いました。

素材はヴァージンウール78%、ナイロン19%、ビスコース3%で構成されています。

このナイロンが生分解性ということですね。

ところで、ビスコースって何だろう?気になりましたので、調べてみると

ビスコースは、木材パルプから作られる「セルロース」の一種なのだそうです。

セルロースは、二酸化炭素と水を原料とし、太陽光による光合成によって生成され、またビスコースを生産する際の廃棄物もほとんどないそうです。

(参考:テキスタイルネットhttps://contents.textile-net.jp/reading-material/viscose/index.html)

ビスコースも環境にやさしい素材と分かりました。

最後に・・・

この記事では、地球にやさしい糸をご紹介しました。

先にも書きました通り、私自身、一時期はオーガニックの糸しか使わないと決めていた時期があったんですね。

もちろん、環境に配慮された糸だけを使うことができたら素晴らしいと思います。

でもあまりにこだわりすぎて、完璧主義になってしまって、あれもこれも環境に悪い糸に思えてきました。

 

そして、いつの間にか編み物を楽しめなくなっていたんです。

 

だから、今はほんの少しでも環境に配慮されたポイントがあればそれは「地球にやさしい糸」なんだと思うようにしています。

完璧を追求するのではなくて、地球を大切にするためにはどんなことができるだろうと、そういう視点を持つように心掛けています。

 

編み物好きなあなたもぜひ、今度糸を買うときにはその糸がどんな風に作られたものなのか、その原料や製造の過程に想いを馳せてみてください。

 

私もあなたも、地球も、植物も、動物もすべては繋がっているのですから。

 

 

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