絶対不可能と言われていたリンゴの無農薬栽培を成し遂げた木村秋則さん。
木村さんが無農薬栽培に取り組み始めたきっかけは、農薬に弱い体質の奥様を少しでも楽にしてあげたいという思いでした。
絶対不可能と言われるほどですから、リンゴの無農薬栽培は難しく、木村さんは10年もの間試行錯誤を続けたそうです。
そしてようやく実ったリンゴは２年経っても腐らない「奇跡のリンゴ」と呼ばれるようになりました。
木村さんの物語は「奇跡のリンゴ」というタイトルで映画化もされています。
わたしは2014年に木村さんの講演会に伺い、直接お話を聞く機会がありました。
木村さんは笑顔がいっぱいの、明るくて楽しい方でした。
だけど無農薬栽培のリンゴが実るまでの日々は、苦労の連続だったそうです。
そんな苦労を乗り越えてのあの笑顔。
わたしは木村さんの笑顔とその裏にある、苦難の10年間を想い講演会の間中、ただただ涙が止まりませんでした。
今日は心から尊敬する、木村秋則さんに学ぶ「地球人としての生き方」について考えてみたいと思います。
木村秋則さんに学ぶ「地球人としての生き方」
今日ご紹介する本はこちらです。
木村さんはUFOを見たり、宇宙人と話をしたり、龍を見たり、不思議な経験をたくさんされていらっしゃいます。
残りわずかな地球のカレンダーの話には鳥肌が立ちました。
木村さんはおっしゃいます。
宇宙人は「木村は今、なにをしているのか」を見ているのかな（P35）
絶対不可能と言われたリンゴの無農薬栽培を成功させ、世界中に自然栽培を広めている木村さんは「地球を守る人」として、宇宙人たちからも信頼されているのではないかと私は思っています。
日本人としてだけではなく、アメリカ人としてだけではなく、ドイツ人としてだけではなく、「地球人」としての自覚をみんなが持てばおのずとわたしたちの「思い」も「行動」も変わると思います。（P40）
世界では様々な問題が起きています。
環境汚染、温暖化、異常気象・・・
国をこえて、皆が「地球人」として協力し合うべき状況です。
しかし、地球人として自分には何ができるのか？
あまりにもちっぽけな一人の人間に何ができるのだろう？
わたしの考える地球人としての生き方は「地球に優しい方を選択する」ことではないかと思っています。
例えば、農薬や化学肥料を使って育てられた野菜と、自然栽培で育てられた野菜があったら、地球に優しい方を選ぶということ。
日々の暮らしの小さな選択の一つ一つを「地球人」として選ぶなら、という視点で考えてみることではないかと思うのです。
日本の農薬使用量は世界一
実は日本での農薬使用量は世界で一番多いのです。除草剤の使用量もまた、世界一なのです。（P62)
わたしがカナダで暮らしていた頃、スーパーには普通の野菜とオーガニック野菜の両方が売られていました。
オーガニック野菜の方がちょっと値が張るけれど、消費者はどちらかを選ぶことができた。
選択肢があったんです。
しかし、日本に帰国した当時は普通のスーパーでオーガニック野菜が買える場所はほとんどありませんでした。
最近でこそ、普通のスーパーでもオーガニック野菜を見かけるようになりましたが、まだまだ少ないと感じます。
農業に携わらない私に出来ることは、「地球に優しい農家さん」を選ぶことです。
残念ながらまだまだそんな「地球に優しい農家さん」は少なくて、手に入る野菜の種類や量も少なく、価格も高価です。
まずはほんの少しでも日々の生活に取り入れることで、地球の事を考える農家さんを応援することになり、農薬や除草剤を使う量を減らすことに繋がるのではないでしょうか。
※木村さんの自然栽培と有機栽培は異なります。
有機栽培は許可されている肥料・農薬・堆肥などを使って栽培する方法です。わたしの「自然栽培」は、肥料・農薬・除草剤・堆肥などの資材を使わない農法です。（P132）
全てはつながっている
農業と異常気象
一見、関係なさそうなこの２つが実は深く関わっていることが、この本を読むと良く分かります。
肥料、農薬、除草剤によって
土が汚れ
地下水が汚れ
川が汚れ
海が汚れる
海が汚れると、海のバクテリアたちが活発になります。
バクテリアたちは海をキレイにしようとしているのだそうです。
バクテリアたちが活発になるほど、海の温度が上がってしまい、
巨大な低気圧の発生につながります。
つまり、元をたどれば、土の汚れなんですね。
木村さんは「大事なものは目に見えない」とおっしゃいます。
土の汚れと、水の汚れと、異常気象
見えないところで全てはつながっているのですね。
まとめ
木村秋則さんから学んだ「地球人としての生き方」は『全てはつながっている』と意識して生きることではないかと私は思います。
日々の暮らしの中で何を食べるか、どんな風に育てられた野菜を選ぶか、排水溝に流すものは直接海へつながっていると意識すること。
ちっぽけな人間の日々の小さな習慣が、ちりも積もれば山となりやがては地球ごとになるのではないでしょうか。
「地球人としての生き方」あなたはどう考えますか？
木村秋則さんを目指して、自然栽培で育てられたリンゴはハミングバードで販売されています。
本文中の引用は全て下記の本より
