楕円の編み方って難しいですよね。
編み図の通りに編んでいるはずなのに形が歪んだり、左右非対称になったり。
今日はそんな初心者さんの為に楕円を簡単に編むためのコツをお伝えしたいと思います。
楕円を編むときの考え方
まずは楕円がどんな形なのか、考えてみてください。
厳密にいえば『楕円』とはちょっと違いますが、編み物で言う『楕円』は四角形の両側に半円がある、と考えると分かりやすいです。
こんな感じですね。
なので、四角形と円の編み方を組み合わせて編めば楕円ができるはず。
ということで早速編んでみましょう。
初心者さんの為の楕円の編み方
まずはじめに準備していただきたいのがクリップです。
4つ使いますが、1つだけ違う色だとより分かりやすくなります。
使い方は順次説明していきますね。
1.まずは土台となる鎖編みを編みます。
2.立ち上がりの1目を編み細編みを編みます。矢印の場所にかぎ針を通し、細編みを編み進めます。
3.1段目最後の編み目には細編みを3目編み入れます。
4.この時、3目の一番最初と最後の編み目にクリップを付けます。
5.編地を少し回転させ、赤矢印の位置にかぎ針を刺し、細編みを編みます。
この時、編みはじめの糸を一緒に編みくるみながら編んでいきます。
6.細編みを繰り返して編み進めます。一番最後の目には同じように3目細編みを編み、最初と最後の編み目にクリップを付けます。
最後のクリップだけ色を変えています。
こうすると段の終わりが分かるので失敗を防げますよ。
7.1段目を編み終えたので最初の目に針を刺し、引き抜きます。赤丸の位置にかぎ針を通し、糸を掛けて引き抜きます。
そのまま続けて引き抜きます。
8.立ち上がりの1目を編み、2段目を編みます。
そのままクリップのところまで細編みを編み進めます。
9.クリップを外し、細編みを2目編み入れます。(増やし目といいます。)
増やし目の最初の目にクリップを付けます。
10.続けて次の目にも増やし目、つまり細編みを2目編み入れます。
11.次の目のクリップを外し、再び増やし目を編み、クリップを一番最後の編み目に付けます。すべての編み目に増やし目をしたので編み目は6つになりました。
12.続けて次のクリップまで細編みを編み進めます。
13.同じように増やし目をして、最初の目にクリップを付けます。
14.全ての目に増やし目を編み、2段目の編み終わりのところです。
緑色のクリップの位置を編んだら次は引き抜き編みをします。黒丸のところは編み目のように見えますがここには編まないので注意してください。
ここが分かりずらいので細編みを編んでしまい、編み目がずれるということがよくあります。なのでクリップを目印として使いましょう。
赤丸の位置にかぎ針を通し、糸を掛けて引き抜きます。
緑色のクリップの次は引き抜き編みをすると覚えておくと失敗を防げます。
15.続けて同じように立ち上がりの1目を編み、3段目を編みます。クリップの位置まで細編みで編み進めたところです。
16.同じようにクリップの位置に増やし目を編みます。
17.続けて、細編みを編みます。3段目は増やし目1回と細編み1回を繰り返します。
クリップの位置まで来たら、細編みを編んで再びクリップを付けます。
3段目の編み目は9つになりました。
18.同じように細編みを編み進め、反対側のクリップの位置も同じように編みます。
ここも編み終わりの位置に注意してください。
緑のクリップを編んだら次は引き抜き編みでしたよね。
19.同じ要領で4段目を編み進め、クリップの位置まで編んだところです。
4段目は『細編み×2回+増やし目×1回』を1セットとし、これを3セット編みます。
クリップの位置まで編んだら同じように細編みを繰り返し、反対側も同じように編みます。
20.4段目を編み終えたところです。
クリップは星印の位置で付けると外れやすいです。
編んでいる途中で外れてしまうと編み目が分からなくなってしまうので、下記写真のようにクリップの奥まで通すと外れにくくなります。
21.同じ要領で5段目まで編みました。5段目は『増やし目×1回細編み×3回』の順番で3セット編み進めます。
22.同じ要領で6段目を編み終えたところです。6段目は『細編み×4回増やし目×1回』の順番で3セット編みます。
楕円を編む時のポイント
ポイントは半円部分の編み目をしっかり数えて編むことです。
直線部分は編み目を数える必要はありません。
次のクリップまで細編みを続ければよいのですから。
ちょっと楽できますね。
下記に半円部分のみの編み図を作ってみました。
青丸が細編み、赤丸が増やし目です。
両端の黒丸がついている編み目に目印のクリップを付けます。
1段目 | 細編み×3回 |
---|---|
2段目 | 増やし目×3回 |
3段目 | (増やし目×1+細編み×1)×3回 |
4段目 | (細編み×2+増やし目×1)×3回 |
5段目 | (増やし目×1+細編み×3)×3回 |
6段目 | (細編み×4+増やし目×1)×3回 |
ポイントは、3段目と5段目は増やし目から始めて、4段目と6段目は細編みから始めていることです。
理由は同じ位置で増やし目をするとその部分に筋ができ、とがってしまうからです。
増やし目の位置をずらすために、最初のスタートを交互に変えています。
7段目、8段目と続けていく場合は細編みの数を、5目、6目と増やしていき、7段目は増やし目から始め、8段目は細編みから始めるという風に編んでいきます。
この規則性を1度理解してしまえば、楽に編んでいけると思います。
半円部分は細編みと増やし目を交互に繰り返す規則性を理解する。
まとめ
初心者さんの為の楕円の編み方を紹介しました。
楕円は四角形と半円の組み合わせと考え、その境目にクリップで目印を付けると間違わずに編めますよ。
編み終わりの引き抜き編みをする場所も間違いやすいので要注意です。
楕円形が編めるようになるとバッグなど、いろいろなものに応用できると思います。