おばあちゃんとの出会いは20年以上前のことです。
私は、カナダのバンクーバーでホームステイをしていました。
英語が全然聞き取れなくて、会話がほとんど成立しなかったホストファミリーのおばあちゃん。
私はおばあちゃんのことが大好きでした。
いつもカナダの自然や野生動物のことを考えていて、
人に優しく、地球に優しく、時にちょっと厳しかったけど、強くて温かい人でした。
そんなカナダのおばあちゃんが教えてくれたのが、コットンのDish Cloth(食器洗い)
日本ではアクリル糸で編んだエコたわしがよく知られていますよね。
おばあちゃんはコットン糸で食器洗いを編んでいました。
エコたわしが海洋汚染の原因になるかも?
20年も前からコットンの食器洗いを知っていたのに、私は日本に帰ってきてから1度も自分で作ることはありませんでしたし、もちろん、使うこともありませんでした。
思い出すきっかけとなったのが、『アクリルたわし』から出る繊維くずが海のマイクロプラスチック汚染に繋がっているかもしれないという記事。
海が大好きだったおばあちゃんがコットンの食器洗いを使っていたのはまるでそのことを知っていたかのようです。
おばあちゃんが教えてくれたキッチンから始める地球に優しい暮らし方。
今、私はコットンの食器洗いを使う度におばあちゃんの事を思い出して幸せな気持ちになります。
コットンの糸を1針1針編む時間は、おばあちゃんと過ごした時間を思い出します。
編み物でおばあちゃんと繋がっている、そんな感じがしてます。
これからもずっとずっとコットンの食器洗いを作り続けていきたいし、使い続けていきたい。
そんな風に思う毎日です。
もしよければ一緒に『キッチンから始める地球に優しい暮らし』始めませんか?
コットン糸を使ったエコたわしの編み方
ここからは、食器洗い(エコたわし)の編み方を紹介していきます。
編み物の教科書の1ページ目に載っているような基本の編み方だけで作っています。
初心者の方でも簡単に作れるので、是非挑戦してみてくださいね。
【準備するもの】

- オーガニックコットンの糸
- かぎ針(5号)
- とじ針
1.糸の先端を10cm程残し、下記のような輪っかを作ります。ポイントは糸端が下で糸玉側が上になるようにすること。(糸の流れを写真の通りにしてみてください)

2.手前からカギ針を通し、向こう側の糸にひっかけて、輪っかに通します。

3.輪っかを引き締めたら、作り目が出来上がります。

本来は少し大きなカギ針で鎖編みを編みます。
(今回の場合は5号針で編むので、鎖編みは6号針で編むとよいのですが)
出来るだけ少ない道具で気軽にチャレンジして頂きたいので5号針だけで作ってみたいと思います。
そのため、鎖編みはゆる~く編んでください。
4.同じようにカギ針を、人差し指側の糸にひっかけて輪っかに通します。

5.鎖編みが編めました。

6.鎖編みを繰り返します。

7.好きな長さまで鎖編みを編みます。今回は10cm編みました。

8.次に鎖目2つ目の編み目に(赤矢印のところ)かぎ針を刺し、細編み(こまあみ)を編みます。最初の1目には編みません。ここを「立ち上がりの1目」と呼びます。


9.次にかぎ針に糸をひっかけて引き抜きます。

10.もう一度かぎ針に糸をかけて2つのループを引き抜きます。これで細編み一目が編めました。


11.同じように2つ目の細編みを編みます。矢印のところに針を刺し、糸をひっかけて引き抜きます。もう一度針に糸を掛けて2ループを引き抜くと2つ目の細編みが完成です。

12.細編みを繰り返して1段目を編み終えたところです。2段目を編むために編地をひっくり返し、かぎ針が右側に来るように持ちます。

13.新しい段を編み始めるときは鎖編みを一目編みます。(立ち上がりの1目)
写真のようにかぎ針に糸を掛けて引き抜きます。

14.2段目の最初の細編みは下記矢印のところに針を刺します。ここ、間違いやすいので注意です。

15.細編みを繰り返し、2段目が編めたところです。

16.3段目、4段目、5段目と同じことを繰り返して編んでいきます。お好みの長さまで編み進めます。

17.次にひっかけるための輪っかを編みます。編地をこんな風に持ち替えて、

鎖編みを10目編みます。

18.最後は少しわかりずらいですが、下記の矢印の様に針を通し糸を引き抜きます。




19.もう一度針に糸を掛けて引き抜きます。

20.糸端を10cm程残して糸を切ったら、かぎ針を上に引っ張るようにして糸を最後まで引き抜きます。

指で引っ張って引き締めます。

21.編み終わりと編み始めの糸はとじ針に通して、編地にくぐらせ糸を切ります。

22.コットンたわしの完成です!

お好みの糸で、お好きな形に編んで使ってみてください!

材料の糸と道具
今回は、ハマナカのポームというオーガニックコットンを使って編みました。
ベビー服にも使われるほど、柔らくて優しい肌触りの糸です。
食器洗いの使い心地
下記の写真は私が普段使っている食器洗いです。
環境に優しい食器洗い洗剤や重曹を使って洗っています。
編み目がだんだん広がってきてネット状になり、所々糸も擦り切れていますね。そろそろ食器洗いの役目を終えてお掃除用にしようかというところです。
煮沸洗いをして、お日様の下で乾かして使っているので食品の色移りやにおいはありません。

以前使っていたスポンジのようなふわふわの使い心地はありませんが、この食器洗いを4つに折るとスポンジに近い感覚で使えるように思います。
食器洗い以外にもシンクのふき掃除やテーブルふきにも使えるよう大きめに作りました。
広げて乾かせるので、大抵一晩で乾くところが気に入ってます。
私の場合、何十年もふわふわのスポンジを使っていたので、最初はぺらっぺらの食器洗いが使いづらいと感じました。
使っているうちにだんだん慣れてきて、今ではすっかり使いこなせるようになりましたが。
食器洗いの度に優しい気持ちになれる
何よりも大きな変化は、優しい気持ちで食器洗いが出来るようになった事です。
実を言うと、以前は食器洗いがあまり好きではなかったのです。
何度すすいでもヌルヌルが取れないし、洗剤の泡を排水溝に流す度に罪悪感を感じていました。
今は天然素材のDish Clothと地球に優しい食器洗い洗剤を使っているので、その罪悪感を感じずに済むからかもしれません。

まとめ
コットン糸で編む食器洗いの作り方を紹介しました。
ちょっとくらい編み目が飛んでも、編み目が揃っていなくても、食器洗いなので気にすることなく、気軽にチャレンジしてみてくださいね。